2026.01.17 Japanese coaches | ベリタス(VERITAS)

英語が聞き取れない本当の理由は、英語力ではない|コーチブログ|ベリタス(VERITAS)

― ビジネス英語リスニングで差がつく「仮説思考」 ―

英語のリスニングが伸びない、と悩んでいる方の多くは、
「単語力が足りない」「もっと聞き込まないといけない」と考えがちです。
しかし、実際のコーチング現場で受講生を見ていると、
リスニングがうまくいかない原因は、必ずしも英語力そのものではありません。

ビジネスの英語は、単語を一語一語聞き取る競技ではなく、
「相手が何を伝えようとしているのか」を理解するコミュニケーションです。
にもかかわらず、多くの方が“聞き取れなかった単語”に意識を奪われ、
結果として全体のメッセージを見失ってしまいます。

英語リスニングがつらく感じる理由

英語を聞いていてつらくなる瞬間は、たいてい決まっています。
知らない単語が出てきたときです。

「今の単語が分からなかった」
そう思った瞬間に思考が止まり、その間にも話者は話し続けます。
結果として、話の流れを完全に見失い、
「結局、何を言っていたのか分からなかった」という感覚だけが残ります。

さらに問題なのは、完璧に聞き取ろうとする姿勢です。
すべてを理解しようとすればするほど、脳への負荷は大きくなり、
理解はむしろ遠のいてしまいます。
ビジネス英語は試験ではありません。
求められているのは、正確な再現ではなく、理解です。

ビジネスリスニングで本当に問われていること

ビジネスの場で評価されるのは、
「どれだけ聞き取れたか」ではなく、
「相手の意図を理解できているか」です。

多少聞き逃しても、
相手が何を問題だと感じ、
どの方向に話を進めたいのかを理解できていれば、
コミュニケーションとしては成立します。

そのために大切なのが、
「要は何が言いたいのか?」という視点です。
細部よりも、まず全体。
事実よりも、主張。
情報よりも、意図。
この優先順位を意識するだけで、リスニングの質は大きく変わります。

英語が聞ける人が無意識にやっていること

英語が比較的スムーズに聞ける人は、
実は「聞く前」から準備をしています。

これから誰が話すのか。
どんな立場の人なのか。
どんなテーマが出てきそうか。
そうしたことを無意識に想像しながら聞いています。

つまり、頭の中に仮説がある状態です。
仮説があると、英語は「点」ではなく「線」で入ってきます。
聞きながら、「あ、やはりこの話だった」「少し違ったな」と
仮説を修正し続けているのです。

最初の理解がズレていても問題ありません。
大切なのは、聞きながら考え続けることです。

仮説はどう立てればよいか

仮説を立てるヒントは、大きく二つあります。
一つは、話し手のバックグラウンドや業界。
もう一つは、時代や社会のトレンドです。

私自身、金融業界で長く仕事をしてきたことで、
「世界で起こった出来事が、経済や社会にどんな影響を与えるのか」
を常に考える習慣が身につきました。

例えば、フィジカルAIが本格的に実装される社会は、
どのような働き方や産業構造になるのか。
その中で、どの企業が強みを持つのか。
そうしたことを考えながらニュースに触れることで、
単なる情報が「意味のある流れ」として理解できるようになります。

国内の情報だけでなく、海外のニュースにも目を向けると、
世界全体の状況が立体的に見えてきます。
このような視点は、仮説を立てる助けになり、
結果として英語リスニングを大きく支えてくれます。

仮説を立てる力は、練習で身につけられる

ベリタスのレッスンでは、
ビジネスリーダー(主にCEO)の英語インタビューを題材に、
ディスカッションを行います。

音声を聞く前に、コーチがまず投げかけるのは、
「この人物はどんな会社のCEOなのか」
「どんなリーダーだと思いますか」
といったシンプルな問いです。

正解を求めるためではありません。
これから聞く内容について、
仮説を持った状態で英語に向き合うためです。

背景や文脈を意識して聞くことで、
英語は単なる音の連続ではなく、
意味のあるメッセージとして立ち上がってきます。

まとめ ― 仮説を持って聞くと、英語は「理解できる音」になる

英語リスニングがうまくいかない原因は、
英語力そのものではなく、「聞き方」にあるケースがほとんどです。
すべてを聞き取ろうとするのではなく、
全体の流れを捉え、相手の意図を理解しようとする姿勢が重要です。

そのための鍵が、仮説思考です。
話し手の立場や業界、時代背景を踏まえて
「この人は何を伝えようとしているのか」
と考えながら聞くことで、英語は点ではなく線として入ってきます。

仮説を立てる力は特別な才能ではありません。
日頃から世界で起きていることに関心を持ち、
それが社会やビジネスにどう影響するかを考える。
その積み重ねが、英語リスニングを確実に助けてくれます。

英語を一語一語追わなくてもいい。
仮説を持って聞くことで、
英語は「聞き取れない音」から
**「意味として理解できる音」**へと変わっていきます。

 

ベリタスイングリッシュ | 中上級者向け 短期集中 ビジネス英語 コーチング

Veritas Coach

Mikiya Mori

Mikiya was born and raised in Gifu. He was fascinated to learn English when he was in junior high school. He practiced English words and sentences every day because he wanted to go to America. At college, he earned a study abroad opportunity in Seattle. His American experience really opened his eyes. As for career, he worked at Goldman Sachs and JP Morgan in the equities division for 18 years in Tokyo, London, and New York. In his 40s, he earned a Doctor of Education degree at University of Southern California to prepare himself for a career in education. Back in Tokyo, he managed an MBA program for mid-career managers as the program director for 12 years at Temple University Japan Campus. For many years, he wanted to help Japanese business professionals to be able to express themselves confidently in English and develop global mindset. Those qualities brought him many opportunities so now he wants to give back to society. Mikiya discovered Veritas whose mission matched with his passion. He believes in lifelong learning and hopes to contribute to students by sharing his experience. With the help of strong team, he is excited about the opportunity to inspire students to become global leaders of tomorrow.

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