2022.03.10 Learning | ベリタス(VERITAS)

「習うより慣れよ」| コーチブログ | ベリタス(VERITAS)

朝晩はまだ寒い毎日ですが、日中は少しずつ暖かくなってきました。トラベル雑誌などでは桜に関する記事が目につくようになりました。

さて、今回は「習うより慣れよ」にまつわる内容です。

誰でも聞いたことがあることわざだと思いますが、正しい意味を理解していますか。

「理屈を教わり分かったつもりになっても、繰り返し練習し実地に経験を積まなければ、役には立たない」と言う意味ですね。繰り返し練習するということでは、元大リーガーのIchiroや将棋の藤井聡太竜王が代表格ですね。英語習得ではどうでしょう。

中学で英語を学んでいた頃、父に「習うより慣れよ」と良く言われたものです。昭和一桁生まれの父は、戦後の『NHKラジオ英語講座』を聞いて生の英語を学んだ世代。あのNHK朝ドラ『カムカムエブリバディ』の実在モデルとなった平川唯一先生が講師でした。父は、このラジオ講座に出てきた会話文を何度も繰り返し復唱したそうです。外国人をほとんど見かけない岐阜でしたが、戦後米軍が進駐した各務原陸軍飛行場(現在は自衛隊基地)で、学んだ英語を使う経験を積んだようです。

この「習う」と言う部分ですが、理屈を学ぶことは大切です。例えば、英文法を学ぶことで英文の規則を知ることができます。英文の規則がわかれば英文の構造がわかり、英文を正しく読み書きがきるようになります。さらに、文章のどこに合間を入れて話せば良いかもわかるようになります。すると、今まで聴き取れなかった文章もわかるようになったりします。

理屈を学んだら、次は繰り返し練習することですね。

スピーキングは、たとえ15分でも毎日集中して練習しましょう。時間を決めて習慣化してしまいましょう。「寝言に出るくらい英語を復唱せよ。」と言いうのも父の口癖でした。中学生の私は、部屋の壁に向かって単語や文章を毎日大きな声で復唱したものです。文章は暗記してすらすら言えるようにしてしまいました。すると、どうでしょう。自然と文章が出てくるようになるではありませんか。

ライティングは、本当に繰り返し書いて練習することが大切だと痛感しました。一番苦労したのは、アメリカの大学院の博士論文です。仮説を立て、フィールドリサーチで得られたデータを分析し、参考文献も使いながら論理的にまとめ上げなければなりません。何度も読み直してチェックし修正を加えました。ネイティブのチェッカーに100ページ以上もの原稿を見てもらったのですが、大半のページに赤ペンで修正箇所が示されていました。何度も英文を書き直す経験をしたことで、英文を書くのが億劫ではなくなりました。繰り返し書いたことが良かったのだと思います。

その後、約12年間務めた米国ビジネススクールの仕事では、米国本部の教授が作成したMBAクラスシラバスを読んで内容をチェックすることで、わかりやすい文章とはどんな文章なのかを意識するようになりました。MBAの学生からの質問に書面で答えることも多く、英語を毎日使うことそのものが「実地に経験を積むこと」になっていたのでしょう。

いかがでしたか。

理屈がわかったつもりでも、繰り返し練習し実地に経験を積まなければ役には立たない。

「習うより慣れよ」です。

Veritas Coach

Mikiya Mori

Mikiya was born and raised in Gifu. He was fascinated to learn English when he was in junior high school. He practiced English words and sentences every day because he wanted to go to America. At college, he earned a study abroad opportunity in Seattle. His American experience really opened his eyes. As for career, he worked at Goldman Sachs and JP Morgan in the equities division for 18 years in Tokyo, London, and New York. In his 40s, he pursued a Doctor of Education degree in the Unites States to prepare himself for a career in education. Back in Tokyo, he managed an MBA program for mid-career managers as the program director for 12 years at Temple University. For many years, he wanted to help Japanese business professionals to be able to express themselves confidently in English and develop global mindset. Those qualities brought him many opportunities so now he wants to give back to society. Mikiya discovered Veritas whose mission matched with his passion. He believes in lifelong learning and hopes to contribute to students by sharing his experience. With the help of strong team, he is excited about the opportunity to inspire students to become global leaders of tomorrow.